【ご案内】 本連載は、一個人の体験に基づく参考情報です。私は医療の専門家ではありません。症状には個人差がありますので、違和感がある場合は自己判断せず、速やかに専門医(肛門科)の門を叩くことを強く推奨いたします。
散歩でお尻を温めるという決意
季節は春。暖かくなり、外を歩くのが気持ちの良い季節になりました。 ふと、痔の薬で有名な製薬会社の公式サイトを見ると、「おしりを温めて血行を促すと、症状がやわらぐことが多い」といった内容のケア方法が紹介されていました。
私は思いました。 「デスクワークでずっと座りっぱなしだから、お尻の血行が悪くなっているのかも。よし、お昼休みは散歩をしてお尻を温めよう」
お尻の状態を少しでも良くしたい一心で、私はお昼休みの時間いっぱいを使って、一生懸命に散歩に励むことにしました。
期待を込めた「ぬるぬる」の感触
早歩きで散歩を続けていると、体全体が温まって、うっすらと汗ばんできました。 その時、お尻のあたりに溶けたチョコレートのような「ぬるぬる」とした独特の感触を覚えました。
「あっ、お尻まで汗をかいてきた!これは血行が良くなっている証拠かな?」
私はこの変化を、良い兆候だと信じて疑いませんでした。時間が許す限り歩き続け、お昼休み終了ギリギリに事務所へ戻り、午後のデスクワークを再開しました。
事務所に漂う、あの「臭い」
午後の仕事に集中していると、どこからか「便の臭い」がすることに気づきました。 ふと同僚を見ると、鼻をヒクつかせたり、顔をしかめたりと、明らかに何かを怪訝に思っている様子。
実は私自身も、その臭いに耐えていた一人でした。 「誰だ……? トイレの後の拭き取りが甘いまま戻ってきたのは……」 私も同僚と同様に顔をしかめ、心の中で不満を感じながら仕事をしていました。
汗臭いけど便臭よりはマシ
お昼休みは時間ギリギリまで歩いていたので汗を拭くことができませんでした。「ちょっと汗臭いかな?汗を拭く時間も考えて散歩しないとね。」と反省。休み時間になり、私は体の汗とお尻のぬるぬるを拭き取るために速足でトイレへ駆け込みました。 まず汗拭きシートで体の汗を拭き、次にお尻をトイレットペーパーで拭きました。
するとどうでしょう。 汗を拭き取ったはずのペーパーは、真っ赤に染まっていました。
「ぬるぬる」の正体は、汗ではありませんでした。お昼休みの無理な散歩が刺激になり、お尻が激しく切れてしまっていたのです。 お尻からは便が混じった血が流れ出ており、それが「便臭」の原因でした。同僚たちと共に顔をしかめて耐えていた異臭は、紛れもなく私自身から放たれていたものでした。
同僚たちはきっと、「この人、漏らしたまま働いているのか?」と思っていたに違いありません。あまりの恥ずかしさに、その場から消え去りたい気持ちになりました。
安静こそが、今の自分に必要なこと
良かれと思って始めたお昼休みの散歩。 確かに血行を良くすることは大切ですが、それはあくまで予防の話。私のように今まさに傷がある状態では、無理に動くのは逆効果で、傷口を広げるだけだと痛感しました。
「傷ついているときは、動かずに安静にするのが一番」
春の陽気とは裏腹に、私は自分の情けなさと、拭いても赤く染まるペーパーを前に、深い教訓を得たのでした。
【本日の教訓】
- 傷がある時の「血行促進」は、出血を加速させるだけ。 よかれと思った運動が、今の自分には「傷口を広げる作業」になっていないか見極めましょう。痛むときは、無理に歩かず静かに過ごすことが大切です。
- 違和感(ぬるぬる)を放置しない。 事務所に異臭を放つ前に、まずはトイレで現状確認を。自分が「被害者」だと思っていても、原因は自分にあるかもしれません。決めつけは避け、あらゆる可能性をイメージしましょう。


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