『痔主襲名。』 第8回:落し物は何ですか?

『痔主襲名。』 第8回:落し物は何ですか?

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本連載は、一個人の体験に基づく参考情報です。私は医療の専門家ではありません。症状には個人差がありますので、違和感がある場合は自己判断せず、速やかに専門医(肛門科)の門を叩くことを強く推奨いたします。

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目次

化膿から始まったサバイバル

化膿した私のお尻は膿でパンパンに腫れ上がり、破裂の瞬間を迎えました。溜まっていた膿と血が一気に溢れ出し、下着を汚すという緊急事態が発生したのです。

社会人としての尊厳を守るため、私は手近なトイレットペーパーで「自作の防護壁」を作ることにしました。

試作段階使用サイズ結果と問題点
第1号ミシン目1コマ(4回折り)汚れは防げるが、厚すぎて座ると患部が圧迫されて痛い。
第2号ミシン目半コマ(半分にちぎって折りたたみ)厚みが最適。座っても痛くない「黄金比」を発見。

しばらくはこの安価で手軽な「半コマ挟み生活」で快適に過ごしていましたが、季節が変わり、汗をかくようになると事態は一変します。ペーパーが水分を吸い込み、お尻の奥でボロボロに崩壊。その破片が周囲の毛に絡みつき、不快感は最高潮に達しました。水に溶ける性質の紙をお尻に挟む作戦は、汗でムレムレの夏場には通用しなかったのです。

異次元の快適さ

血と膿と汗の三重苦に直面した私が、次なる手段として目をつけたのが「生理用品」でした。実際に試してみると、その吸水力と表面のサラサラ感は汗で蒸れることもなく、トイレットペーパーとは比較にならないほど圧倒的でした。

比較項目トイレットペーパー生理用品(挟み込みタイプ)ソフィー シンクロフィット
コスト安いやや高い
耐久性水分でボロボロに崩れる大量に吸っても形が崩れない
肌への影響摩擦や破片で痒みの原因に常にサラサラで負担が少ない

しかし、表面がサラサラすぎるがゆえに、お尻の谷間から滑って位置がずれてしまうのです。歩くたびに位置が気になり、周囲の目を盗んではこっそり直す必要がありました。位置ずれさえ気をつけていれば、使用感そのものは非常に快適でした。

お尻に挟んでいるのを忘れてしまうほど、あまりにも自然な装着感。とてもやわらかく、長時間挟んでいても全く気になりません。そしてある日、事件が起こります。私は文字通り「挟んでいること」を忘れていました。

ある時ふと思い出したのです。「あれ?お尻にアレを挟んでいなかったっけ?」

挟んでいる感覚が全くありません。こっそりお尻のあたりを触って確認してみたのですが、何もありません。

「落としちゃった!?」

慌ててトイレを覗いてみると、血と膿のついた物体が便器の横にぽつんと落ちているのを発見しました。私は汚れたそれを素早く処分して一安心。まさに九死に一生を得る思いでした。

軟膏をプラスオン

「落とし物」という事件を経て、私は翌日から新たな手順を導入しました。

  1. 軟膏の塗布: 装着前にお尻用の軟膏を塗る。
  2. 即座に装着: 軟膏を塗った生理用品を挟み込む。
  3. べとべとで接着: 軟膏の粘り気が滑り止めの役割を果たし、歩いてもずれにくい。

この「ベタつき作戦」は装着直後はずれにくくて成功したように思えました。しかし、時間が経つと軟膏のベタベタもシートが吸い取ってしまい、お尻はサラサラに戻ります。

結局のところ、私は「挟んでいることを忘れないように気をつける」という、最も基本的な対策に回帰したのでした。


【本日の教訓】

  • 黄金比のペーパーも、汗をかいたらただのゴミ。 自分の代謝を甘く見てはいけません。
  • 快適さに甘んじると、尊厳を床に落とす。 「挟んでいる」という自覚こそが、最後の砦です。

エッセイ連載:『痔主襲名。』リンク集

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