夏夏休み、どこに行っても人・人・人! そんな人混みにうんざりしていませんか? せっかくの旅行も、行列に並んだり、暑い中で混雑にもまれたりすると、心から楽しめませんよね。
でも、大丈夫! 賢く旅先を選べば、そんなストレスから解放されて、夏休みをのんびり満喫できます。
混雑を避けるなら「穴場」を狙うべし!
人が多い場所を避けて快適に過ごすなら、最初から観光客が少ないエリアを選ぶのが得策です。実は、国の統計データを見ると、通年を通して比較的観光客が少ない傾向にある「穴場」の県を見つけることができます。今回は、国土交通省の「宿泊旅行統計調査」などを参考に、夏の旅行にぴったりの都道府県を5つピックアップしました。
信頼できるデータから導き出した「穴場県」5選
これらの県は、見どころがしっかりありながら、大混雑することは少ないのが魅力です。自然や歴史をじっくりと、自分のペースで楽しみたい人にぴったりですよ。
| 都道府県 | 特徴 | 観光スポット |
|---|---|---|
| 島根県 | 宿泊者数が少なく、インバウンドも控えめ | 出雲大社、石見銀山 |
| 鳥取県 | 自然が豊かで広々とした観光地 | 鳥取砂丘、大山 |
| 福井県 | 静かな歴史探訪ができる | 恐竜博物館、永平寺、日本海沿岸 |
| 徳島県 | 四国の秘境で冒険気分を味わえる | 大歩危・小歩危、祖谷渓谷 |
| 高知県 | 雄大な太平洋と清流のコントラストが魅力 | 桂浜、四万十川 |
どの県も、見どころはしっかりありながら、混雑は控えめ。自然や歴史をゆったり楽しみたい人にぴったりです。
体験エピソード:福井・永平寺で触れる静寂
ある夏、私は福井県を旅しました。目的地の一つであった永平寺は、年間を通して静かに拝観できる場所として知られています。特に夏休み期間でも、有名な寺社仏閣に比べて圧倒的に人が少ないのが特徴です。
一歩足を踏み入れると、樹齢約700年といわれる杉並木が参道を覆い、外の暑さや喧騒から切り離されたような、ひんやりとした静寂に包まれます。この静けさの中、寺院の中心となる七堂伽藍を巡ると、聞こえてくるのは、かすかな鳥のさえずりや、修行僧の方々が移動する足音だけです。大勢の観光客に遮られることなく、じっくりと建物の構造や、禅の教えが息づく静謐な空間と向き合うことができました。
人が少ないことで、立ち止まって建物の細部を眺めたり、広大な敷地を自分のペースで散策したりすることが可能です。行列に並ぶストレスがないため、心に余裕が生まれ、自然とその場の持つ歴史的な重みや、修行の厳しさを肌で感じ取ろうと集中できました。
永平寺での体験は、ただ「空いている」という利便性を超え、本来の寺院が持つ静けさ、厳かさ、そして歴史の深さに没入できる、極めて質の高いものでした。「穴場」を選ぶことは、旅先での体験をより深く、濃密にするための賢い選択だと改めて確信しました。
体験の質を高める「観光空白地帯」の魅力
人が少ない地域を選ぶことの最大の利点は、単に「並ばなくて済む」ことではありません。それは「体験の質が向上する」ことです。
例えば、福井県の永平寺や、島根県の石見銀山といった歴史的な場所では、静けさの中でこそ、その場所の持つ厳かな雰囲気や、長い歴史の重みを感じ取ることができます。大勢の観光客がいると、どうしても視線が人やお店に向きがちですが、人が少ないと、自然と視線が景色や建物の細部に集中します。結果として、その土地の文化や歴史に、より深く触れることができるのです。
高知県の四万十川のような清流では、観光客の多さが水質への影響を懸念させることもありますが、人が少ない地域であれば、安心してその透明度や、川が織りなす自然の音を心ゆくまで楽しめます。実際に、四万十川でカヌーを体験した際には、聞こえるのはパドルが水をかく音と、鳥の鳴き声だけでした。都会の喧騒から離れた、本質的なリフレッシュを求める人には最適の選択肢です。
さらに混雑を避けるためのワンポイントアドバイス
上記の地域以外でも、ちょっとした工夫で旅はもっと快適になります。
- 定番の避暑地を避ける: 軽井沢や上高地のような有名な避暑地ではなく、山間部の温泉地やローカルな高原を選んでみましょう。地元の人が利用するような小さな宿には、隠れた名湯があることも少なくありません。
- お盆の時期をずらす: 8月13日から16日頃は、どの観光地も特に混み合います。可能であれば、この時期を避けて旅に出るのがおすすめです。日程をずらすことで、宿泊費も抑えられることが多いです。
- イベント情報をチェック: 花火大会やお祭りがある場所は、その日だけ人が集中することがあります。事前に情報を確認しておきましょう。また、もしイベントが目的であれば、開催時間の直前ではなく、少し早めに現地入りすると、スムーズに移動できます。
静かな夏旅、見つけてみませんか?
人混みを避けて、自然や文化をじっくり味わう旅。そんな“静かな夏休み”も、きっと心に残る思い出になります。
今年の夏は、少し足を伸ばして、自分だけの観光空白地帯を見つけてみませんか?


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