お気に入りのスーパーの揚げ物。夕食のメインにするには便利ですが、パックの中で少し蒸れて衣がしんなりしていることも多いですよね。そんなとき、私は迷わずオーブンレンジの予熱を始めます。
最近の個人的な大ヒットは、野菜とエビの天ぷら、そして茄子の肉はさみ揚げでした。天ぷらは衣のサクサク感が命ですし、はさみ揚げは茄子のジューシーさと肉の旨味を両立させたいところです。これをただ電子レンジの加熱機能だけで温め直すと、どうしても全体的にしにゃっと柔らかくなりすぎてしまいます。
そこで、オーブン機能を使う際に必ず用意するのが、どこにでもあるアルミホイルです。これにある工夫を加えるだけで、仕上がりが格段に良くなります。
アルミホイルをくしゃくしゃにする理由
リベイクの際に欠かせないのが、アルミホイルを一度「くしゃくしゃ」にしてから広げて、オーブンレンジの天板に敷くという工程です。一見すると雑に扱っているようにも見えますが、実はこれが非常に理にかなっています。
ホイルをあえてシワだらけにすることで表面に凹凸が生まれます。その上に惣菜を並べて温めると、食材の底から出た余分な油が、シワの「溝」の部分に落ちていくのです。平らなホイルのままだと、食材が自分の油に浸かってしまい、底がベチャッとしてしまいますが、この溝があるおかげで、最後までカリッとした食感を保つことができます。
さらに、この凸凹のおかげで食材とホイルの間にわずかな隙間ができ、熱い空気が下側にも回り込みやすくなります。オーブンレンジの庫内を循環する熱を効率よく利用することで、ひっくり返さなくても裏面までパリッと、全体を均一に温めることができます。茄子の肉はさみ揚げのように、厚みがあって油を含みやすいおかずには、この「くしゃくしゃホイル」が本当によく効きます。
天ぷらと肉はさみ揚げの仕上がり
実際に天ぷらをリベイクしてみると、エビの尻尾までピンと立ち、衣が軽やかに復活しました。野菜の甘みも、オーブンの熱でじっくりと水分を飛ばしながら温めることで、より強く感じられます。
茄子の肉はさみ揚げについては、茄子のトロッとした食感は残しつつ、外側の衣だけがカリカリっという心地よい音を立てるようになりました。一口食べた瞬間に、中の肉汁がじゅわっと溢れ出し、冷めたままでは味わえない深いコクが楽しめました。
こうした揚げ物をリベイクする際のもう一つのポイントは、焼き上がってからすぐにお皿に盛らないことです。天板の上で1分ほど置いて、少しだけ休ませてみてください。表面の残った蒸気がフワッと飛ぶことで、さらにカリカリっ、サクサクっという食感が際立ちます。

デザートのアップルパイも忘れずに
おかずを堪能した後は、パン屋さんで買っておいたアップルパイをリベイクしました。デニッシュ生地やパイ生地はバターが多く含まれているため、温め直すとその香りが一気に部屋中に広がります。
オーブンレンジでのリベイクは、パイ生地の層を一枚ずつ呼び起こしてくれるような感覚があります。表面が焦げそうなときは、上からふんわりと別のアルミホイルを被せることで、焦げを防ぎつつ中心のリンゴのコンポートまでしっかりと熱を届けることができます。
焼き上がったアップルパイは、層が何重にも重なった生地がパリパリと音を立て、中のフィリングはとろりと温かく、まさに至福の味わいでした。お惣菜だけでなく、こうした甘いものまで完璧な状態で食べられると、一日の疲れもどこかへ飛んでいくような気がします。
日々の食事を少しだけ豊かにするために
スーパーの惣菜やパン屋さんのパンをリベイクするのは、数分から十数分の手間です。しかし、その時間をかけるだけで、食事の質は驚くほど向上します。アルミホイルを丸めて広げるという動作一つで、お店のような「外はサクッ、中は熱々」という状態を再現できるのですから、やらない手はありません。
もし、今まで「温め直しはレンジのあたためボタンだけ」だったり、「面倒だからそのまま食べていた」という方がいたら、ぜひ一度このくしゃくしゃホイルでのオーブンリベイクを試してみてください。カリカリ、サクサク、パリパリ。心地よい音とともに、いつもの食卓が少しだけ特別なものに変わるはずです。
ちょっとした工夫で、暮らしの中の「美味しい」を増やしていく。そんな楽しみ方をこれからも大切にしていきたいものです。


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