高価なドライヤー、大切にしたいですよね?
最近のドライヤーは非常に高性能です。風量が強くて速乾性があるものや、髪の水分量を守ってくれるイオン機能付きのものなど、機能が充実している分、価格も決して安くはありません。数万円するドライヤーを購入する際、「これで毎日の髪のまとまりが良くなるなら」と、思い切った投資をした経験がある方も多いのではないでしょうか。
私自身、以前までは安価なものを使い捨て感覚で使っていましたが、一度奮発して高機能なドライヤーを手に入れてからは、その仕上がりの違いに驚きました。翌朝のセットが楽になり、髪の手触りも変わる。そうなると、この「相棒」には一日でも長く現役でいてほしいと願うのが人情というものです。
しかし、毎日朝晩使う家電だからこそ、どうしても劣化は避けられません。ある日突然動かなくなってしまったり、異音がしたりして買い替えを余儀なくされる。そんな悲しい結末を少しでも先延ばしにするために、一体どうすればよいのでしょうか。
大手家電量販店の店員さんが教えてくれた故障のポイント
以前、愛用していたドライヤーが突然動かなくなってしまった時のことです。まだ購入して2年も経っていなかったため、修理の相談も兼ねて大手家電量販店のカウンターへ持ち込みました。
対応してくれた店員さんは、私の持ち込んだドライヤーの状態を見るなり、「ああ、この収納方法は一番断線しやすいんですよ」と教えてくれました。実はその時、私はドライヤーの本体にコードをぐるぐるときつく巻き付けて持ち込んでいたのです。
店員さんによると、ドライヤーの故障原因のトップクラスは「コードの断線」だそうです。本体のモーターはまだ元気なのに、電気を供給するコードが内部で切れてしまい、使えなくなってしまうケースが非常に多いとのこと。この経験から学んだ、プロ直伝の「長持ちさせるポイント」を共有します。

配線に負担をかけない「ゆったり収納」のすすめ
よく故障するのは下記のポイントであるとのことです。
・電源コードの根元
・風を起こすためのモーター
配線に負担をかけない収納方法
皆さんはドライヤーを使い終わった後、どのように片付けているでしょうか。以前の私のように、持ち手部分にコードをきつく巻き付けていませんか?あるいは、購入時の箱に入っていたときのように、コードを束ねるバンドで毎回きっちりと縛っている方もいるかもしれません。
実はこれらはすべて、コード内部の導線に大きな負荷をかけるNG行為です。コードは何度も同じ箇所で折れ曲がったり、強く引っ張られたりすることで、内部の金属線が少しずつ千切れていきます。これが蓄積すると、ある日突然「電源が入らない」「コードの根元が異常に熱くなる」といった症状が現れます。
そこでおすすめなのが、店員さんに教わった「トレイ収納」です。100円ショップなどで売っているA4サイズ程度のプラスチックカゴやトレイを用意し、そこにドライヤー本体と、束ねていないコードを「ふんわり」と入れるだけ。
見栄えは少しラフに見えるかもしれませんが、コードに変な癖がつかず、断線のリスクを劇的に減らすことができます。洗面台の引き出しに入れる場合も同様に、コードは縛らず、ゆったりと円を描くように収めるのがポイントです。これだけで、ドライヤーの寿命は大きく変わります。

「焦げ臭い?」と思ったら要注意!吸気口の掃除習慣
もう一つ、故障の大きな原因となるのが「ホコリ」です。ドライヤーを使っている最中に、なんとなく焦げ臭いような匂いを感じたことはありませんか?それは、ドライヤーが悲鳴を上げているサインかもしれません。
ドライヤーは後ろの吸気口から空気を吸い込み、内部のヒーターで温めて前から出しています。この吸気口にホコリが溜まると、空気の流れが悪くなり、内部の温度が異常に上がってしまいます。その結果、安全装置が働いて止まってしまったり、最悪の場合はモーターが焼き付いて壊れてしまったりするのです。

お風呂上がりなど、ホコリが舞いやすい脱衣所で使用することが多いため、吸気口には意外なほど早くホコリが蓄積します。以前、吸気口をよく見ずに使い続けていたところ、フェルト生地のような分厚いホコリの膜ができていてゾッとしたことがあります。
お手入れは非常にシンプルです。使用後にティッシュや柔らかい布で、吸気口の表面をサッとひと拭きする習慣をつけること。これだけで十分です。もし網目の内側にホコリ入り込んでしまった場合は、綿棒や使い古した柔らかい歯ブラシなどで優しく掻き出しましょう。
機種によってはフィルター部分が取り外せるものもありますが、無理にネジを外して分解するのは避けてください。元に戻せなくなったり、メーカー保証の対象外になってしまったりする恐れがあります。あくまで「外側から取れる汚れ」をこまめに取ることが大切です。
100円ショップで揃うアイテムで簡単ケア
今回ご紹介したケアに必要な道具は、すべて身近な場所で手に入ります。 コードに負担をかけないための収納トレイやカゴ。 吸気口の掃除に使う綿棒や、細かな隙間掃除用のブラシ。 これらはすべて100円ショップで揃えることができます。
高価な専用グッズを買う必要はありません。大切なのは、道具にお金をかけることではなく、「コードを縛らない」「ホコリを溜めない」という日々の小さな気遣いです。トレイを一つ洗面所に置くだけで、毎日の片付けが「置くだけ」になり、実は手間も減って楽になります。
まとめ
お気に入りのドライヤーを長く使い続けるためのポイントは、専門的なメンテナンスではなく、毎日のちょっとした扱いにありました。
配線に負担をかけない「ゆったり収納」と、モーターを守るための「吸気口の掃除」。この2点を意識するだけで、愛用のドライヤーはこれまで以上に長く、あなたの髪をケアし続けてくれるはずです。
もし今、洗面台のドライヤーのコードがぐるぐる巻きになっていたら、まずはそれを優しくほどいてあげることから始めてみませんか?


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