知らないと損!車のエアコンの「外気導入と内気循環」で燃費と安全性を両立する方法

知らないと損!車のエアコンの「外気導入と内気循環」で燃費と安全性を両立する方法

「車のエアコンのボタン、いつもどっちにしてる?」

そう聞かれて、反射的に「なんとなくいつも内気循環かな」と答える方も多いのではないでしょうか。実は、車のエアコンについている「外気導入」と「内気循環」のボタンは、ただ空気を取り込むか、閉じ込めるかというだけでなく、運転の快適性、安全性、そして燃費にまで影響を与える非常に重要な機能なのです。

今回は、この二つのモードの賢い使い分け方を、私のちょっとした失敗談も交えながら、ご紹介します。今日からあなたもエアコンの達人です。

目次

失敗から学んだ!窓の曇りの正体は「湿気」だった

かつて、冬の寒い日に友人とのドライブを楽しんでいた時のことです。車内は暖房でポカポカ。しかし、ふと気づくと窓ガラスが内側から真っ白に曇ってしまいました。

「やばい! 視界が悪い!」

慌ててデフロスター(窓の曇りを取る機能)を最大にして、エアコンをガンガンかけたのですが、なぜか曇りはなかなか解消しませんでした。その時、ふと「内気循環」になっていることに気づいたのです。

車内にこもった私たちの呼吸や汗の「湿気」を、内気循環がずっと車内に閉じ込めていたため、外の冷気で冷やされた窓に触れて結露(曇り)が発生していたわけです。

そこで、思い切ってボタンを「外気導入」に切り替え、同時にエアコンのA/Cスイッチ(除湿機能)もオンにしました。すると、数分で視界がスッキリとクリアになりました。

この経験から学んだのが、「窓の曇りには、湿気を外に出す外気導入が最強の解決策である」ということです。

命を守る「外気導入」の賢い使い方

「外気導入」は、車外の新鮮な空気を取り込むモードです。これは、単に換気をするだけでなく、安全運転にも直結します。

【外気導入を使うべきシーン】

  1. 窓ガラスが曇ってきたとき:上記のエピソードの通り、湿度の低い外気を取り込み、車内の湿気を排出することで、曇りを素早く解消します。
  2. 長時間運転するとき:人間は呼吸で酸素を使い、二酸化炭素を排出します。内気循環を続けると、車内の酸素濃度が徐々に低下し、二酸化炭素濃度が上昇します。これが眠気や頭痛、集中力の低下を招く原因になり得ます。休憩時以外にも、定期的に外気導入に切り替えて、新鮮な空気を取り入れましょう。
  3. 車内のにおいを消したいとき:車内で食事をしたり、強いにおいがこもってしまったときなど、においを外に出したい場合に有効です。

燃費と快適性を高める「内気循環」の最強の使い方

一方で、「内気循環」は、車内の空気を再循環させるモードで、特に冷暖房の効率を劇的に高めます。

【内気循環をメインで使うべきシーン】

  1. 冷暖房を急速に効かせたいとき:一度冷やした(または温めた)空気を再び使うため、外気を一から設定温度に合わせる必要がありません。特に夏の炎天下や冬の早朝など、設定温度に早く到達したいときに使うと、燃費の節約にもつながります。
  2. 外気の汚染物質をシャットアウトしたいとき:これが多くの方が内気循環を使う理由かもしれません。
    • 渋滞中やトンネル内:特にトラックのすぐ後ろなど、排気ガスがひどいときは即座に内気循環に切り替えましょう。
    • 花粉やPM2.5が多い時期:エアコンフィルターが捕まえきれない微細な物質や、大量の花粉の侵入を物理的に防ぐのに役立ちます。
    • 不快なにおいの場所:ゴミ処理場や畜舎付近など、外のにおいが入ってきてほしくない場所を通過するとき。

完璧な使い分け:ハイブリッド操作のすすめ

結局のところ、どちらのモードにもメリットとデメリットがあります。達人が実践しているのは、この二つをハイブリッドで使い分ける方法です。

【具体的な切り替えの目安】

状況推奨モード理由
夏の乗り始め内気循環(数分間)まず急速に冷やすことを優先。車内が冷えたら、数分だけ外気導入にして換気し、再び内気循環へ。
渋滞・トンネル内気循環外の汚れた空気の侵入を徹底的に防ぐ。
長時間の高速道路30分に一度外気導入に切り替え安全のため、定期的な換気で酸素不足と眠気を予防する。
雨の日・冬の曇り外気導入 + A/C湿気を取り込み、曇りを素早く解消する。A/Cは除湿機能として活用。

このように、汚れた空気や外気温から「守りたい時」は内気循環、車内の空気の状態を「改善したい時」は外気導入と覚えておけば、もう迷うことはありません。

エアコンは、ただ車内を冷やしたり温めたりするだけでなく、私たちドライバーの快適性と安全を支える大切な機能です。今日から意識的にボタンを切り替えて、より質の高いドライブを楽しんでください。

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