最近、一気に寒さが増してきました。この季節になると、お風呂から上がる瞬間がちょっと嫌です。湯船でどれだけ温まっても、浴室のドアを開けた瞬間に忍び寄るあの冷気。体を拭いている間に体温がどんどん奪われて、せっかくのポカポカが台無しになってしまうのが長年の悩みでした。
そこで、以前から気になっていた対策を試してみることにしました。用意したのは、ホームセンターや100円ショップでも手に入る、ごく普通の突っ張り棒一本です。
これを浴室の中に設置して、入浴前にバスタオルとフェイスタオルを掛けておくようにしました。たったこれだけのことなのですが、驚くほどお風呂上がりの快適さが変わったので、その詳細をまとめてみたいと思います。
設置場所の決め手は「高さ」と「距離」
突っ張り棒をどこに付けるかが最初のポイントです。私が試行錯誤の末に行き着いたのは、自分の頭よりも高い位置に設置することでした。
なぜ高い位置なのかというと、理由は二つあります。一つは、シャワーの水しぶきを避けるためです。体を洗っている時、水しぶきは主に肩から腰の高さに飛び散ります。シャワーを頭より上に向けることはほとんど無いので、頭より高い位置であればタオルが濡れてしまうことはありません。
もう一つは、浴室内の限られたスペースを有効に使えるからです。低い位置だとどうしても圧迫感が出たり、体を洗う動作の邪魔になったりしますが、天井近くであれば視界にも入りにくく、広々と使えます。
さらに、設置する場所はシャワーから最も離れた対角線上の位置を選びました。浴室の中で一番濡れにくいスペースを確保するイメージです。ここなら、シャワーを使っていてもタオルが湿ることなく、乾いた状態をキープできます。

浴室から出る前に完結させるメリット
この仕組みの最大の利点は、浴室から一歩も出ることなく、全身を完全に拭き上げられることです。
これまでは、脱衣所に置いてあるタオルを取るために、濡れた体のままドアを開けていました。しかし、この数秒の間こそが冷えの正体です。濡れた肌に冷たい空気が触れると、水分が蒸発する際に猛烈に体温を奪っていきます。
新しい習慣では、まず蛇口を止めたその場で、頭上の突っ張り棒からフェイスタオルを手に取ります。そして、浴室内の温かい蒸気が残っているうちに、一番冷えやすい頭を真っ先に拭き取ります。
髪の毛が濡れたままだと、そこから冷えが全身に回ってしまいますが、浴室の中でしっかり水分を切ってしまえば、その後の体温の維持が格段に楽になります。頭を拭き終わったら、次にバスタオルで全身を包み込みます。こうして「完全に乾いた状態」になってから初めてドアを開けるようにしました。
寒暖差から体を守るために
急激な温度変化は、想像以上に体に負担をかけます。暖かい場所から急に冷たい場所へ移動すると、血管が急激に収縮して血圧が変動するため、注意が必要です。特に冬場はこの「寒暖差」をいかに小さくするかが、健康管理の上でも重要になってきます。
浴室の中で体を拭き切ることは、この温度差のクッションになります。浴室内の余熱があるうちにタオルで肌を保護し、髪もしっかり乾かしておく。このワンクッションがあるだけで、脱衣所に出た時の「ゾクッ」とする感覚がほとんどなくなりました。
また、副次的なメリットとして、脱衣所の床が濡れなくなったことも挙げられます。浴室から出る時にはすでに体が乾いているので、足拭きマットがびしょびしょになることもありません。掃除の手間が減り、脱衣所の湿度も上がりにくくなるので、カビ対策としても有効だと感じています。
長く続けるためのちょっとしたコツ
この突っ張り棒スタイルを続ける上で、いくつか気をつけていることがあります。
まずは、突っ張り棒の選び方です。浴室は湿気が多いので、錆びにくいものや抗菌タイプのものを選ぶのが無難です。また、濡れたタオルは意外と重さがあるため、耐荷重を確認してしっかりと固定できるタイプを選ぶと安心です。タオルの重さにもよりますが、耐荷重は1kg以上のものを選ぶと良いと思います。万が一、入浴中に棒が落ちてくると危ないので、設置する際は壁にしっかりと突っ張っているか確認を怠らないようにしています。
また、衛生面を考えて、入浴が終わったらタオルと一緒に突っ張り棒もさっと拭いておくと、ぬめりや汚れを防ぐことができます。
ちょっとした投資と、入浴前にタオルを掛けるという数秒の手間で、冬のQOL(生活の質)がこれほど上がるとは思いませんでした。お風呂上がりの寒さに悩んでいる方は、ぜひ一度、頭上のデッドスペースを活用した「浴室でのからだ拭き」を試してみてください。


コメント