「お気に入りの入浴剤、実は給湯器の天敵だった?」
寒い季節、お風呂での時間は至福のひとときです。好みの香りに包まれたり、乳白色のお湯に癒やされたり。以前の記事では「追い焚きを活用して光熱費を浮かせるコツ」についてお話ししましたが、実はその追い焚き生活を続ける上で、避けては通れない大きな落とし穴がありました。
それが「入浴剤の選び方」です。
私自身、何も知らずにお気に入りのバスソルトや濁り湯タイプの入浴剤を使い、追い焚きを繰り返していました。しかし、ある日ふと「そういえばこれ、どんな成分が入っているんだろう?」と気になってパッケージの記載をまじまじと読んでみたところ、背筋が凍るような事実を知ることになったのです。
今回は、追い焚き機を傷めてしまう可能性のある入浴剤について、実体験を交えながらお伝えします。
パッケージの裏側に隠れていた警告
きっかけは、追い焚きを多用するようになってから、ふと手にした入浴剤の袋でした。いつもは表面の「リラックス」「肩こりに」といった魅力的なキャッチコピーだけを見て、中身をドバドバとお湯に投入していました。
しかし、ふと裏面の細かな文字に目を向けてみると、そこには驚くべき言葉が並んでいたのです。
「本品には浴槽・風呂釜をいためるイオウは入っておりません」 「全自動給湯器・24時間風呂には使用できない機種があります」
今まで何度も手にしていたはずなのに、この一文がこれほど重い意味を持っているとは思いもしませんでした。「風呂釜をいためる」という直接的な表現を見て、私の頭には昨日まで使っていたバスソルトや濁り湯の映像が浮かび、急激に不安が込み上げてきました。
もし故障して交換することになれば、せっかく追い焚きで節約した数万円分など、一瞬で吹き飛んでしまいます。私は慌てて、手元にある全ての入浴剤の「成分表」と「注意書き」を調べ始めました。
調べてわかった「金属の天敵」たちの正体
素人なりにパッケージの裏側とインターネットの情報を照らし合わせていく中で、特に給湯器の内部にある金属にとって「毒」に近い存在になりうる成分が3つあることが見えてきました。
1つ目は、やはり硫黄です。温泉地のお土産でよく見る「湯の花」などがこれに当たります。注意書きに「イオウは入っておりません」とわざわざ書かれているのは、それだけ硫黄が強力に金属を腐食させるからなのだと理解しました。給湯器の中にある銅製の配管をボロボロにし、最悪の場合は配管に穴を開けてしまうそうです。
2つ目は、塩分です。私が愛用していたバスソルトの成分表には、しっかり「海塩」や「塩化ナトリウム」の文字がありました。「塩」は金属を錆びさせる力が非常に強く、海水に浸かった車が錆びやすくなるのと同じ理屈が、追い焚きで循環する給湯器の中でも起こっているわけです。金属だけでなく、配管のつなぎ目にあるゴムパッキンまで硬化させてしまう可能性があると知り、深く反省しました。
3つ目は、濁り湯に含まれる「酸化チタン」などの成分です。真っ白なお湯を作るあの成分は、実は非常に細かい粒子の粉末なのだそうです。パッケージには「使用後はすぐにお湯を抜き、循環口のフィルターを洗ってください」といった注意書きがありました。この粒子が研磨剤のように配管を削ったり、精密なセンサーに詰まったりして故障を招くことがあると知り、納得しました。
どれも私が「お風呂を楽しむために」と良かれと思って選んでいたものばかりでしたが、機械にとっては負担でしかなかったのです。
「知る」ことで変わった入浴スタイル
この事実を知ってから、私の入浴スタイルは一変しました。決して「入浴剤を一切使わない」という極端な方向に走ったわけではありません。大切なのは、パッケージの裏側を正しく読み、リスクを知った上で工夫することです。
まず、成分表を見て「エプソムソルト」を選ぶようになりました。名前にソルトと付いていますが、成分は硫酸マグネシウムというミネラルで塩分を含まないため、追い焚き派の強い味方になってくれます。また、追い焚きを前提とする日は、成分が完全に溶け切る「透明な液体タイプ」や、メーカーが公式に「追い焚きOK」を謳っている炭酸ガス系のものを選ぶようにしました。
どうしても「追い焚きNG」の条件に当てはまるバスソルトや濁り湯を楽しみたい日は、その日だけは追い焚きスイッチを完全にオフにします。お湯が冷めてきたら追い焚きをするのではなく、少し熱めのお湯を足す「足し湯」で温度を調整する。これなら、成分が入ったお湯が給湯器の内部を通ることはありません。
道具をいたわることも、心地よさの一部
以前は、パッケージの裏側なんて成分が難しくて読む気も起きませんでした。でも、一度その意味を知ってしまうと、自分の生活を支えてくれている給湯器をいたわる気持ちが芽生えてきました。
「せっかく追い焚きで節約しているんだから、その分、給湯器には長持ちしてもらいたい」
そんな風に考えると、店頭で入浴剤の裏側をじっくりチェックすることで、住まいを大切にしている実感が湧いてきて、メンテナンス費を節約してる気になったり。皆さんも、ぜひ一度、お気に入りの入浴剤のパッケージを裏返してみてください。知らずに追い焚きしてお風呂が壊れたら、あなたのこれまでの節約生活が台無しになってしまいますよ。


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