Bluetooth規格、何が違うの?
Bluetoothはスマホやイヤホン、PC周辺機器など、日常のあらゆる場面で使われています。でも、「バージョン」や「クラス」の違いを意識して選んでいる人は意外と少ないかもしれません。
私もかつてはその一人。ある日、通勤中に使っていたワイヤレスイヤホンが頻繁に音切れを起こし、調べてみると古いBluetooth 4.0だったことが判明。そこからBluetoothの進化に興味を持ち、用途に合った選び方の大切さを実感しました。
この記事では、Bluetoothの進化の歴史と、2025年現在の最新規格「Bluetooth 6.0」までを含めた選び方のポイントを紹介します。
Bluetooth規格の進化年表と特徴
| バージョン | 登場年 | 通信速度 | 通信距離 | 主な特徴 |
| 1.0〜1.2 | 1999〜2003年 | ~721kbps | ~10m | 初期規格、接続不安定 |
| 2.0 + EDR | 2004年 | ~3Mbps | ~10m | 高速化、音楽用途に対応 |
| 3.0 + HS | 2009年 | ~24Mbps(Wi-Fi併用) | ~10m | 高速転送、消費電力多め |
| 4.0〜4.2 | 2010〜2014年 | ~1Mbps | ~50m | BLE(省電力)登場、IoT対応 |
| 5.0〜5.4 | 2016〜2023年 | ~2Mbps | ~240m | 通信距離・安定性向上、同時接続強化 |
| 6.0 | 2024年〜 | 高精度測距・通信効率向上 | ~250m | チャネルサウンディング、セキュリティ強化 |
Bluetooth 6.0では、特に「Bluetoothチャネルサウンディング」という新技術が注目されています。これは、デバイス間の距離を高精度で測定できる機能で、スマートロックや紛失防止タグ、自動車のキーレスエントリーなどに活用が期待されています。
用途別おすすめ規格と選び方のコツ
| 用途 | おすすめバージョン | 理由 |
| ワイヤレスイヤホン | 5.0以上 | 音飛び防止、低遅延、マルチポイント対応 |
| スマートウォッチ | 4.0〜6.0 | BLE対応で省電力、安定通信 |
| ゲーム用コントローラー | 5.0以上 | 遅延少なく、安定性高い |
| IoT機器(センサー等) | 4.0〜6.0 | BLEで電池長持ち、距離も十分 |
| スマートロック・タグ | 6.0 | 高精度測距、セキュリティ強化 |
Bluetooth製品を選ぶときは、以下のポイントをチェックしましょう:
- バージョン:5.0以上なら安心。6.0対応なら今後の拡張性も◎
- クラス:距離が必要ならClass 1(最大100m)、一般用途ならClass 2(10m)で十分
- プロファイル:音楽用途なら「A2DP」、通話なら「HFP」
- コーデック:音質重視なら「aptX」「LDAC」、LE Audio対応なら「LC3」
Bluetoothは先を見据えて選ぼう
Bluetoothは、ただの「無線通信」ではなく、日常の快適さや安全性を支える重要な技術です。バージョンが新しいほど高性能ですが、用途に合った選び方が最も重要です。
2025年現在、Bluetooth 6.0はまだ対応製品が少ないものの、今後のスタンダードになる可能性が高い規格です。今すぐ必要な機能と、将来の拡張性のバランスを見ながら、自分にぴったりのBluetooth製品を選んでみてください。


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