打ち合わせが終わった後、ふと頭を抱えることはありませんか? 議論は白熱していいアイデアがたくさん出たはずなのに、「結局、あの結論に至った理由って何だっけ?」「次に誰が何をやるんだっけ?」と、記憶が霧散してしまう。活発な議論の場では、誰もが一度は経験する悩みだと思います。
私は長らくこの悩みを抱えていました。会議中はメモを取ることに必死になりすぎて、肝心の議論を聞き逃したり、逆に議論に熱中しすぎて重要な決定事項のメモを取り忘れたり。メモと集中力の狭間で揺れ動く毎日でした。議論に遅れないように重要と思われた単語だけをメモするのですが、あとで読み返しても何のことかわからなくなっていたり(笑)
しかし、ある日、このジレンマを解消してくれる、一つのシンプルなツールに出会いました。それが、Googleドキュメントの音声入力機能です。
悩みの種「記録作業」からの脱却
以前の私の会議スタイルは、まさに「多動」でした。
まず、事前に用意したメモ用紙に、議論の論点、出た意見、決定事項などをリアルタイムで手書きで追いかけます。しかし、ブレインストーミングが始まると、複数の人が同時に発言したり、話が飛び火したりして、あっという間にメモは単なるキーワードの羅列になってしまいます。
例えば、ある課題の改善案を検討していた時のことです。
「このように仕組みを変えるべきだ」「いや、その方法だと性能に問題がある」「でもコストは…」
様々な意見が飛び交う中、私は必死にペンを走らせますが、「性能」や「コスト」とだけ書かれたメモを見て、会議後に「このうち、最終的にどこへ議論が落ち着いたんだっけ?」と途方に暮れることになります。メモを取ることに集中しすぎたせいで、肝心な「A案に決定した理由」という、議論の核となる部分が抜け落ちていたのです。
音声入力で手に入れた「会議の自由」
このジレンマを解決してくれたのが、Googleドキュメントの音声入力機能でした。
使い方は驚くほどシンプルです。パソコンやスマートフォン(もちろんiPhoneも!)でGoogleドキュメントを開き、音声入力を開始するだけ。あとは、デバイスに話を聞いてもらうようなイメージです。
この機能を導入してから、私の会議スタイルは劇的に変わりました。
会議中、私は一切メモを取りません。 いや、「取る必要がなくなった」と言うべきでしょうか。
私は議論の渦の中に身を置き、発言者の表情や声のトーン、資料の内容に集中できます。相手の意見をしっかりと聞き、自分の考えを整理し、議論に貢献することだけに集中できるようになったのです。記録係としての重圧から完全に解放されました。
結論と経緯を「まるごと」記録する強み
音声入力の真価は、会議が終わった後に発揮されます。
会議が終了すると、ドキュメントには、発言が文字としてほぼ記録されています。手書きメモでは追いつけなかった、議論の「流れ」が、そのまま残っているのです。
特に助けになるのは、「なぜその結論になったのか」という経緯を追える点です。
このように、どの論点で、何をきっかけに意見を変え、最終的にどう判断したのかという、重要な意思決定のプロセス全体がクリアに記録されています。
私はこの文字起こし記録をベースに、情報を整理するだけで済みます。会議の「記録者」はAIに任せ、「要点の抽出と編集者」に徹する。この分業によって、議事録のクオリティは格段に向上し、作成にかかる時間も大幅に短縮されました。
打ち合わせで成果を出すには、議論への貢献が最も重要です。Googleドキュメントの音声入力は、その「集中する自由」を与えてくれる、会議参加者にとっての最強の味方だと断言できます。もし、あなたが「メモと集中力」の板挟みに悩んでいるなら、ぜひ一度試してみてください。こんなに便利な機能が無料で使えるなんて素晴らしいの一言。会議の景色が変わるはずです。


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