「あれ?最近、トイレが詰まり気味…?流れが悪いような???」
もしかしたら、その原因は水の流し方にあるかもしれません。特に、小便のときは「小」、大便のときは「大」という単純な使い分けをしていませんか?実は、その流し方がトイレのトラブルを引き起こすことがあるんです。
今回は、日本の主要トイレメーカー5社の見解をもとに、正しいトイレの流し方をご紹介します。これを知れば、トイレの詰まりを防ぎ、節水にもつながりますよ。
「大」と「小」の本当の違いは“水量”だけじゃない!
「大便だから大、小便だから小」と多くの人は考えているかもしれません。実はそれは少し違います。「大」と「小」の一番の違いは洗浄に使う水量の差です。しかし、それだけではなく、どんな汚れを流すかを想定して設計されています。
トイレットペーパーは水に溶けるようにできていますが、量が多すぎると、たとえ小便であっても「小」の水量では流れきらないことがあります。これが、トイレが詰まる原因の一つなのです。
大手5社の「大」と「小」の考え方
日本のトイレメーカー大手5社(TOTO、LIXIL、パナソニック、ジャニス工業、アサヒ衛陶)は、それぞれ独自の考え方でトイレを設計しています。
TOTO
レバーの操作: タンク式トイレのレバーは、手前に回すと「大」、奥に回すと「小」が一般的です。
考え方: 大便やトイレットペーパーをしっかりと流す「大」を、操作しやすい手前に配置しています。
自動洗浄: 着座時間で「大」と「小」を自動で判断します。
LIXIL
レバーの操作: TOTOとは逆に、手前に回すと「小」、奥に回すと「大」が一般的です。
考え方: 使用頻度の高い「小」を手前にすることで、節水を促すことを重視しています。
自動洗浄: 50秒以上の着座で「大」、50秒未満で「小」と判断します。
パナソニック(アラウーノ)
洗浄方式: タンクレスで独自の洗浄方式を採用しており、少ない水量でしっかりと流します。
特徴: 洗剤の泡で汚れを落とす「泡洗浄」機能があり、便器の掃除の手間を減らします。
操作: 基本的に自動洗浄で、着座時間で判断されます。
ジャニス工業
考え方: 節水設計ですが、トイレットペーパーを多く使う場合は「小」ではなく「大」の使用を推奨しています。
水量: 大洗浄で約6.0L、小洗浄で約5.0Lが目安です。
アサヒ衛陶
洗浄方式: 「サイホンゼット洗浄」という洗浄方式で、少ない水量でも強力な水流を実現しています。
水量: 大洗浄6L、小洗浄5Lを達成している製品もあります。
正しい流し方でトイレを守ろう
今回の内容をまとめると、トイレのレバーは以下のように使い分けるのが正解です。
大便のときは、迷わず「大」で流しましょう。
小便のときでも、トイレットペーパーを多く使った場合は、「大」で流すことをおすすめします。
トイレットペーパーをほとんど使わなかったり、ペーパー1枚程度しか使わなかったりする場合は「小」で十分です。
「小」の水量では流しきれないトイレットペーパーが蓄積すると、詰まりの原因になります。特に節水型のトイレは気を付けたほうが良いのかもしれません。少しの心がけで、大切な家のトイレを守り、余計な修理費用を払わずに済みます。ぜひ今日から正しい使い方を実践してみてください。
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