寝ている間とか集中しているときに歯を食いしばっているらしい。銀歯が外れて歯科に治療に行った際にそんな話を聞いた。自覚はまったくなかったけれど、歯の摩耗が進んでいるとのこと。どうやら、夜な夜な自分の歯が力比べをしていたらしい。
そこで提案されたのが、マウスピースの作成。それでまず自分で型取りする市販の簡易タイプを使ってみたけれど、フィット感がいまいちで結局使わなくなってしまった。今回は歯科で型取りから始める、いわば“オーダーメイド”のマウスピース。ちょっとワクワクしながら、ついでに見つかってしまった虫歯治療と合わせてお願いすることにした。
型取りはちょっとした冒険
初回は歯型を取るところからスタート。まずは口の中に器具をはめて、そこに樹脂のような素材を流し込む。これが意外としっかり詰まる。口で息ができないので、鼻呼吸をするように言われるのだけど、鼻づまりの人にはなかなかの試練かもしれない。
樹脂が固まるまでの約2分間、口の中はまるでDIOのスタンド「ザ・ワールド!」で時が止められた状態。動かせないし、しゃべれないし、ただただ鼻で呼吸しながら待つ。そして時は動き出す、、、と思われたがまさかの「ザ・ワールド!」おかわり。2回この儀式が繰り返された。終わったあとは、ちょっとした達成感すらあった。
価格は意外と手頃だった
虫歯の治療と合わせて、マウスピースの作成費用は約4000〜5000円ほど。市販の簡易タイプと比べても、そこまで大きな差はない。むしろ、歯科で作ることで歯の状態もチェックしてもらえるし、安心感は段違いだ。
この価格で、毎晩の歯の摩耗を防げるなら、かなりコスパが良いと思う。歯は一生もの。守るためのちょっとした投資としては、十分価値がある。
装着感は「ぴたーーーっ!」の一言
完成したマウスピースを初めて装着したとき、思わず「ぴたーーーっ!」と声が出そうになった。それくらい、歯にぴったりフィットする。違和感はまったくなく、寝ている間も気にならない。むしろ、何もつけていないかのような自然さ。
以前使っていた市販のものとは、まるで別物。浮いた感じもなく、口の中でしっかりと安定している。これなら毎晩使ってもストレスにならないし、むしろ「守られている感」があって安心できる。
メンテナンスはやさしく、丁寧に
歯科で教えてもらったメンテナンス方法はシンプル。使用後は水でさっと濯ぎ、汚れが気になるときは歯ブラシで優しくブラッシング。ゴシゴシこすると傷がついてしまうので、あくまで“やさしく”がポイント。
ニオイが気になるときは、ドラッグストアで売っている洗浄剤に漬けるのもおすすめとのこと。週に1〜2回の“泡風呂”で、マウスピースもリフレッシュ。素材に合ったものを選べば、長持ちするし衛生的にも安心だ。
食いしばり・歯ぎしり対策としての価値
食いしばりや歯ぎしりは、無意識のうちに起こるもの。自覚がないまま歯が摩耗し、顎に負担がかかっていることも多い。マウスピースは、そんな“見えないダメージ”を防ぐための、静かな守護者のような存在だ。
実際に使ってみて、歯の摩耗がこれ以上進まないように守られている感覚がある。違和感なく使えるなら、毎晩の安心が手に入る。これはもう、食いしばりや歯ぎしりに悩んでいる人には、ぜひおすすめしたい。
大切な歯のために
歯科で作ったマウスピースは、ただの道具ではなく、快適な夜を支えてくれるパートナーのような存在だった。ぴったりフィットする安心感、違和感のない装着感、そして歯を守るという確かな効果。
もし「寝ている間に歯を食いしばっているかも…」と感じたら、歯科で相談してみる価値は十分にある。ちょっとした一歩が、毎晩の快適さと未来の歯の健康につながるかもしれない。


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