数十年前、出張に向かうおとうさんが放った衝撃の一言を、今でも鮮明に覚えています。 「パンツはな、前後を入れ替え、裏返してまた前後を入れ替えれば、1枚で4日間はいけるんだ」
当時は家族全員で大笑いしつつ、少しばかり引いた目でその背中を眺めていたものです。しかし、令和の今、時代はようやくこの型破りな発想に追いついたのかもしれません。あるいは、時代がこの哲学にひれ伏したと言っても過言ではないでしょう。
その発想、アウトドア界では常識だった!?
実はこの“4日パンツ理論”、アウトドア界では割と知られたテクニックらしいのです。 限られた荷物で長期の旅を乗り切るため、パンツの「回転使用」はサバイバル術のひとつだというのです。前→後→裏前→裏後…と
もちろん、不快さやニオイも一緒に旅を巡ることになりますが、それは“覚悟”で乗り切るしかないのでしょう。そういえばおとうさんの趣味は登山でした…
理論上、肌に触れる面を4分割して使い分けるこの手法は、物理的には可能です。もちろん、蓄積される湿気や特有のにおい、そして何よりも「自分は今、4日目のパンツを履いている」という精神的な葛藤は避けられません。それを乗り越えるのは、強靭な精神力、あるいはそれ以上に切実な「荷物を減らさねばならない理由」です。
そして現れた、パンツ界の革命児「BRING」
そんな「4日いける理論」を、冗談ではなく本気で具現化したプロダクトがついに現れました。BRINGの「WUNDERWEAR ONE(ワンダーウェアワン)」です。
この製品の驚くべき点は、構造そのものにあります。「前後もない、裏表もない」という、既存の下着の概念を根底から覆す設計なのです。どの向きで足を通しても正解という作りは、まさにおとうさんが語っていた「4日いける」理論を物理的にサポートする存在といえます。
素材には再生ポリエステルが使用されており、吸汗速乾性に優れているだけでなく、防臭効果も期待できるとのこと。公式に「最大4日間履き続けられる」と謳われるそのスペックは、かつての迷言が、現代の技術によって「正解」へと昇華された瞬間でもありました。リサイクル素材を活用し、環境負荷を減らすという文脈においても、このパンツはミニマリストや環境意識の高い層から熱烈な支持を受けています。
ミニマリズムはパンツから始まる?
かつて2泊3日の出張に、驚くほど薄いビジネスバッグひとつで出かけていった雄姿が思い出されます。当時は「着替えを持って行かないなんて信じられない」と思っていましたが、今ならわかります。あのバッグの中には、厳選された数少ない装備と、それを使い倒すという覚悟が静かに収められていたのでしょう。
つまり、「4日履けるパンツは本当にあったんだ!とうさんは嘘つきじゃなかった!」 それは未来を見据えた、壮大なライフスタイル宣言だったのだ!(まるで天空の城ラ●ュタの名言みたいだ)
と~さんが残した臭いパンツ♪ か~さんがくれた冷たいまなざし~♪ なんてね。
ちょっと考えてみる
おとうさんのパンツ談義からここまで思考が広がるとは思いませんでした。しかし、何を所有し、何を削ぎ落とすかという選択には、その人の人生観が如実に現れます。
「人生には、本当に必要なものだけがあればいい」 そう割り切る潔さは、確かにミニマリズムの極致として格好良く映る部分もあります。ここだけ切り取るとカッコよさげに映りますが、わたしはそんな人生観に賛同したくはありません。やはりパンツは清潔で臭くないのが良いというのが私の人生観です。「みんな、ちゃんと洗濯したパンツを履こう!」
次にあなたが旅に出る時、バッグの中には何枚の下着を忍ばせますか?そして…そのパンツ、裏返す覚悟はありますか?


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