高校野球における【高校生らしさ】とは|甲子園球児よ、清廉潔白であれ

高校野球における【高校生らしさ】とは

甲子園。それは高校球児たちが汗と涙と努力の末に辿り着く聖地。そして、そこに立つ者に求められるのは「野球の技術」だけでなく、「高校生らしさ」だという。

さて、この「高校生らしさ」。一体何なのか。過去に「高校生らしくない」と批判された事例をもとに高校生らしさについて考えてみました。

目次

批判された事例

「強打者に対する敬遠」はいかがなものか

勝つための作戦だとしても、強打者との勝負を避けるのは良しとされませんでした。この件で批判した人が考える高校生らしさとは、「勝ち負けよりも正々堂々とした勝負を優先すること」でした。敬遠策は卑怯な行為として捉えられています。

「坊主頭ではない」のはいかがなものか

長年にわたり高校野球界では「高校球児は坊主頭であるべき」という暗黙の了解が存在していました。理由については諸説あるようですが明確な理由はわかりません。近年では坊主ではない球児も増えてきましたが、いまだ「球児=坊主」という坊主信仰は根強くあります。坊主というものに、規律、清潔感、野球に専念する決意、チームの連帯感をイメージするようです。逆に球児が髪を伸ばしているとチャラチャラしている、真剣さに欠く、規律の欠如、伝統の軽視を感じるようです。

「大差のついた試合での攻撃」はいかがなものか

大差でリードしているにもかかわらず、バントや盗塁といった攻撃を続けることは「相手への配慮に欠いている」と批判された事例がありました。一方的に攻撃されている姿は痛々しいものがあります。「大差で勝っているなら手を抜いてあげて」というものなのでしょうが、実際に手を抜くと「相手に失礼。敬意を欠く。」として批判は避けられないでしょう。常に全力を尽くしつつ一方的な展開にならないことが求められます。

「野球留学」、「越境入学」はいかがなものか

私立強豪校が甲子園で好成績を収めるために全国の中学野球チームから有望選手をスカウトすることが問題視されています。多くの私立高校は学校の知名度を上げ、生徒数を確保するために野球部強化に力を入れています。今では地元の選手を見かけることが少なくなり、地域代表というのも名ばかりの仕組みになりつつあります。プロスカウトの目にとまって、プロ野球選手になるという夢を叶えようとする選手もいます。注目されるためには手段を選んではいられません。「甲子園大会のビジネス要素の強まり」が高校生らしくないと感じさせるのでしょう。

「不満や批判を表に出す」のはいかがなものか

試合の采配や自分の起用法について監督を批判、審判の判定への不満をあらわにすることに対して批判が挙がることがあります。甲子園大会に出場する選手は高校生でありながら地域や学校の看板を背負う存在であり、一挙手一投足が注目されます。そのため、個人の発信がチームや学校の評価に直結するという自覚が求められました。

「不祥事を起こす」のはいかがなものか

暴力・いじめ・飲酒・喫煙・金銭授受・窃盗などの不祥事で多くの学校が出場を辞退してきました。一般生徒の場合は個人に対するペナルティで済むのですが、高校野球の場合は直接の関係はなかった選手も含めてチーム全体を出場停止としてきました。高校野球は、連帯責任を重んじる文化があります。部員の一人が不祥事を起こした場合でも、それはチーム全体の指導や管理体制に問題があったと見なされます。このような考えで出場停止としたため、以降この前例に沿ったペナルティにしないと不公平になってしまいます。

「不遜な態度」はいかがなものか

好プレイ後のガッツポーズに不快感を示す人もいます。相手に対する侮辱と捉えられ審判から注意を受けた試合もあります。また、試合後のインタビューで自分の活躍を強調するのも好まれません。アウト判定に不服そうな表情をすると「態度が悪い」とされます。チームの勝利より個人成績やプロ入りを優先するような行動は批判されてしまいます。

高校球児に求められている「高校生らしさ」

以上の事例をもとに世間から求められた「高校生らしさ」をまとめてみました。

謙虚な姿勢  → 自分の能力に自信があっても常に謙虚に見せる。つまり、ホームランを打っても「たまたまです」と言うことが高校生らしいのでしょう。

チームへの献身 → 個人成績よりチームの勝利。「チームのために頑張りました」と言うと高校生らしいのでしょう。

責任感のある行動 → 地域および学校の代表であるという自覚を持ち、批判されない発言・行動が行えること。

ひたむきさ → どんなに負けていても、笑顔で走り続けることが求められます。明らかに間に合わない走塁でも全力で走るのが高校生らしさ。

フェアプレー精神  → 相手に敬意を。ガッツポーズは控えめに。雄叫びは「高校生らしくない」とされるので、声は心の中で出すこと。喜んではいけない。

健全な倫理観 → 飲酒・喫煙・暴力・金銭授受はもちろんNG。些細なトラブルも発覚してはいけない。トラブルを起こさないこと。

高校生らしさ=「人格者+アスリート+広告塔」

高校野球とは、野球という高校生のスポーツでありながら、「理想の人間像を見せること」を期待されているのかもしれません。勝っても負けても、泣いても笑っても、「高校生らしいかどうか」が重要。

我々視聴者が甲子園球児に求める「高校生らしさ」の理想像は高まるばかり。

甲子園球児たるもの、将来の夢を抱きながら、学校の宣伝を担い、ゆかりのない地域のために、相手チームを思いやりつつ、個人成績よりもチームのために全力を出し、よろこびも不平不満も顔には出さず、常に笑顔で、謙虚に、清廉潔白であれ。

人々が求める「高校生らしさ」をまとめるとこんなところでしょうか?

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