職場で「いい匂い」と言われたら香害?柔軟剤の適切な強さとマナーを考える

職場で「いい匂い」と言われたら香害?柔軟剤の適切な強さとマナーを考える

先日、職場でふとした瞬間に「いい匂いがするね。香水でもつけてるの?」と声をかけられました。

その時はちょうど、柔軟剤を新製品に変えたばかりだったので、純粋に「あ、気づいてもらえた。嬉しいな」という気持ちになりました。「いえ、柔軟剤を変えてみたんですよ」と答えて、その場は和やかな雰囲気で終わったのを覚えています。

でも、後になって一人で思い返しているうちに、ふと不安がよぎりました。

「いい匂いだね」という言葉は、額面通りに受け取っていいものだろうか。もしかして、暗に「匂いがきついよ」とか「存在を主張しすぎているよ」という、遠回しな注意だったのではないか。相手の頭の中では「くっせぇ~くっせぇ~くっせぇーよ!」だったり。いわゆる「香害」や「スメルハラスメント(スメハラ)」の指摘だった可能性はないだろうか、と。

一度そう考え始めると、なんだか落ち着かなくなってしまいました。自分では心地よいと思っていた香りが、誰かにとっては仕事の邪魔をしたり、頭痛の原因になったりしているかもしれない。そんな可能性に思い至ったからです。

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香りの価値観は人それぞれ

香りの好みというのは、本当に千差万別です。自分がどんなに「これは清潔感があって最高だ」と思っている香りであっても、それを嫌う人が必ずどこかにいます。

例えば、石鹸の香りを「清潔でいい」と感じる人もいれば、「人工的で鼻につく」と感じる人もいます。フローラルな香りに癒やされる人もいれば、それだけで気分が悪くなってしまう人もいます。

さらに言えば、香りの種類以前に「匂いがすること自体」を苦痛に感じる人も少なくありません。最近では化学物質過敏症についても知られるようになってきましたが、そうでなくても、仕事に集中したい場所で他人の生活感が漂ってくることを好まない人は一定数存在します。

そう考えると、職場という公共の場において「万人受けする香り」なんてものは、そもそも存在しないのかもしれないと思うようになりました。

目指すべきは「清潔感」という無臭の土台

では、完全に無香料にすれば解決かというと、話はそう単純でもありません。

生活している以上、体臭や服の生乾き臭といった、別の種類の「不快な匂い」が発生するリスクがあるからです。これらは「香害」とはまた別のベクトルで、周囲に多大なストレスを与えてしまいます。

結局のところ、一番大切なのは「匂いで着飾る」ことではなく、徹底的な消臭と清潔感の維持なのだと思い至りました。

強い香りで何かを上書きするのではなく、まずはマイナスをゼロにする作業。しっかりと汚れを落として、風通しの良い場所できちんと乾かす。その結果として得られる「無臭に近い清潔さ」こそが、最も多くの人に受け入れられる状態なのではないでしょうか。

もし何か香りを持たせるとしても、それは「消臭のついでに、ごくわずかに漂う」程度で十分。今の自分にとっては、それが最も誠実な選択のように感じられます。

ほのかな香りをどうコントロールするか

これからは、周囲への影響をしっかり考えた上で、匂い選びをしていこうと考えています。

具体的に気をつけているのは、柔軟剤の使い方です。製品のパッケージに書かれている規定量は、今の自分にとっては少し多すぎるのかもしれない、と判断しました。

最近は、あえて規定量よりも少なめに入れるようにしています。あるいは、無香料の洗剤をベースにして、柔軟剤はごく少量、テクスチャーを柔らかくするためだけに使うという方法も試しています。

また、香りの種類についても、広がりやすい強いフローラル系やオリエンタル系ではなく、より肌馴染みの良い、落ち着いたトーンのものを選ぶようになりました。

理想は、すれ違った瞬間には何も感じないけれど、書類の手渡しをする距離まで近づいた時にだけ、微かに「あ、清潔な感じだな」と気づかれるくらいの距離感です。自分自身でさえ、時々「あ、少し香るかな?」と自覚する程度の微弱なバランスが、今の自分にはしっくりきています。

快適な距離感を保つために

今回の「いい匂いだね」という一言は、私にとって自分の立ち振る舞いを見直す良いきっかけになりました。

相手が褒めてくれたのだとしたら、それはそれで素直に受け取っておきます。でも、同時にその言葉を「自分の香りが周囲の空間に越境している」という合図として捉える冷静さも持っていたいと思います。

自分が快適であることと、他人が快適であること。その境界線を丁寧に探りながら、押し付けがましくない清潔感を身にまとっていけたら理想的です。

鼻は自分の匂いに対してすぐに慣れてしまう性質を持っています。だからこそ、主観的な「いい匂い」に頼りすぎず、客観的な「エチケット」としての匂い対策を続けていきたい。

次に誰かから香りのことを聞かれる機会があったら、その時は自信を持って「ほとんど匂わないように気をつけているんですよ」と答えられるような、そんな配慮のある自分でいたいなと思っています。

今使っている柔軟剤がなくなったら、次はもっと香りの残りにくいタイプを試してみるつもりです。そんなふうに少しずつ調整していく過程も、自分なりの周囲への思いやりとして楽しんでいければと思います。

あなたがもし、職場で同じような経験をされたなら、一度立ち止まって「自分の香りの届く範囲」を想像してみてはいかがでしょうか。それはきっと、自分も周囲もより気持ちよく過ごせる第一歩になるはずです。

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